店を作ったことは以前にもある。ただ今回はいろいろと違う。
まず、既存店のビジネスを買ったのは初めて。韓国人夫婦が7年間経営していた日本食レストランだった。ビジネスを買うというと利点は本来たくさんある。顧客を引き受けるとか、歴史ある店名を引き継ぐとか。が、今回購入に踏み切った一番(唯一)の理由は立地。同じプラザー内に中級層が利用するグロソリーストーアのほか、定評のあるホテルチェーンが入っている。周辺は高級住宅に囲まれ有名ワインナリーらが近くにあり、すぐ横がゴルフ場。プラザは極めて新しく駐車場には絶対困らない。
日本食レストランを買ったものの、レストランの中のキッチンにあるダクト(業務用換気扇)と小さなワークインクーラーを除いて完全取り壊し。真っサラのスケルトン物件よりもずっと投資のかかる結果となった。なんてそうせざるを得ないのか、それは同じプラザー内に同じ業種を1店舗以上入れないというのが、北米によーくある賃貸ルールだから。

デザイナーを入れないというのが僕のモットーだったが、僕は図面は引けない為、デザイン事務所をかつて経営していたお客様に半ボランティア的にお願いした。また、工事監督は誰にするかという問題もあった。思った以上にトラブルが多く7月オープン予定を思い切って9月のはじめに変更。9月を一週間前にして今、さーどうなるかな?!本来焦るところだけど、不思議と自分でもびっくりするほど落ち着いている。これはカナダ人化して来たからか、信仰あるからか分からないところだ。

時間はかかったが理想な形にはなって来ている。いつものパターンだ。オープンした後を見るのはドキドキでもあり楽しみにでもある。何が楽しみか、それはいうまでもなく自分の感覚がどこまで実際の市場(お客さまのウケ)に通用するかだ。


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